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城北中の生徒にSDGsについて教えてもらいました。

2022年7月14日 17時46分

  お昼からは城北中の生徒会の二人がSDGsのファシリテーターとして、6年生の児童にお話をしてくれました。和霊小学校でもSDGsに積極的に取り組んでいこうと考えていますので、他の学年の児童の皆さん向けに紹介します。少し長くなりますので、まず最初に、要点として伝えていただいたことを載せておきます。
・SDGsとは2030年までに達成したい17の目標のこと。
・自分たちにできることは何かを考えて行動したい。
・考えるということはSDGs達成のための近道である。


 最初に子供達の現在のSDGsの理解度確認です。

ほとんどの児童が用語は知っていましたが、知識としてはそれほど深くなかったようです。最初にはアボカドを例にとって、SDGsの17の目標について分かりやすく話してくれました。いったいアボガドとSDGsにはどのようなつながりがあるのでしょう。

 まず、17の目標について一つ一つ説明してくれました。

 いくつかの目標は、ざっと聞くと日本にはあまり関係がないような気もしますが、実は日本にも深く関わっているということについて説明してもらいました。例えば飢餓をなくすという目標では、現在は日本の食料はほとんどが輸入に頼っていることと関わりがあります。

 最後の方には、自分たちの生活と深く関わっているということが感じられやすい目標が登場します。途中途中にクイズも設け楽しみながら学習を進めていきました。
SDGsとは眼鏡みたいなものかもしれないという話もしてもらいました。SDGsという眼鏡をかけると、それまで見えなかったものが見えるようになるということでした。いったい、どんなものが見えてくるのでしょうか。


 アボカドは高く売れる果物で、生産がどんどん伸びているんだそうです。日本でも今や一般的に売られています。アボガドを船で運ぶ際には二酸化炭素が排出されます。畑をつくるために熱帯雨林を切り開くと、二酸化炭素の吸収量が減ります。どちらも温暖化につながります。育てるためには水が必要となりますが、水は生活にも不可欠です。生活に必要な水もなくなり、その分地下水を吸い上げるために地下が空洞になることで2ヶ月に3000回も地震が起こった地域も出てきたようです。
 こうして考えると、「アボカド」をたくさん消費することは気候変動の問題につながっていることがよく分かります。自分たちがアボカドを食べることでそのメキシコの人たちが飲むはずの水を飲んでいることになりますが、そのことは「バーチャルウォーター」(リンクあり)と言うんだそうです。こういう農業は「持続可能」なものではなく、気候変動に関連してることになります。

 また、お金が儲かるということでアボカドをギャングが狙い、農地を追われた人が国を離れているそうです。そういう人達は学校に行くことができず健康の不安も抱えており、安全な生活も保障されていません。

 こう考えると、当たり前にスーパーで売られているアボカド一つからいろいろなことが見えてくることが分かります。自分とは関係ないと切り離して考えることはできませんよね。
 スーパーでは安すぎるものが売られていることがあります。安いものすべてが良くないという訳ではありませんが、安いものを育てていくためには先ほどのように森林伐採に繋がったり水が必要になったり、子供達が安い賃金で働かされたり学校にも行けなかったり貧富の格差が大きくなったりという現実が隠されている場合があります。学校に行けない子供たちは生きるために反社会的な行動にでることもあります。テロが起こっている背景にはこういう事実もあるようです。

 持続可能な発展のためには、環境-経済-社会という3つの柱が、バランスよく存在するというのがSDGsの目標でもあります。17の目標は自分たちが、そして後に続く子どもたちが持続して生活するために必要なものです。自分達は何らかの繋がりの中で生きているのです。
 こう考えるとSDGsは自分たちの生活に大きく関わっていることが分かります。
SDGsの眼鏡を使って物事を見ていくと、いろいろなものが見えてきました。では私たちはどう行動すればいいのか考えてみましょう。

 子どもたちは、生き物を大切にする、食べ物を大切にする、給食の残食ゼロなどの意見を述べていました。環境に関する色々なマークについても教えていただきました。

 最後に城北中の2人の生徒から、「これからできることは難しく考える必要はなくて、認証マークを確認して買ったり、安いものを買う時にはなぜかなということを考えるということ、この考えるということが大事。城北中学校では使わなくなったクレヨンやクレパス幼稚園などに贈る活動もしていきたいと考えている。そういう話が出たら協力してほしい。」とのお話がありました。

 お話の後に確認すると、子供たちはずいぶんたくさんのことを考え、学んだようです。和霊小学校では全校でSDGsについては取り組んでいく必要があると考えています。

 本日の活動は、城北中学校のホームページ(リンクあり)にも紹介して頂いていますので是非、ご覧ください。